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更新日:2023年7月4日
診療放射線技師が、エックス線を用いた一般撮影、コンピュータ画像再構成により断層像(身体の断面像)を得るCT・MRI検査、微量の放射性医薬品を利用したRI検査、直線加速装置(リニアック)によるエックス線・電子線の外部照射を行っています。
当部門では、専門性を追求し各種認定取得に取り組みスキルアップを図っています。放射線治療では、医学物理士が放射線治療施設の品質管理を行いながら、担当スタッフと協力して高水準のレベルを維持しています。
私たち診療放射線技師は、患者さんに提供できる最新の知識・技術の習得はもとより、気配り・心くばりにも細心の配慮で、患者さんが安心して検査・治療ができる環境を提供することにも努力してまいります。検査・治療についてのご不明な点やご質問についても対応してまいりますので、お気軽にお声がけ下さい。
※現在妊娠中、もしくは妊娠の可能性のある方は撮影担当技師にお申し出ください。
◎主な検査内容
胸部・腹部のエックス線(レントゲン)撮影、その他、体のありとあらゆる骨のエックス線撮影を一般撮影といいます。皆様にも健康診断でおなじみの胸部エックス線写真では、肺癌や肺炎、肺結核などの病変を見つけることができます。また、一緒に心臓の形もわかる事から、拡張型心筋症などの病気の診断に有効なことがあります。
腹部のエックス線撮影では、消化管のガス、胆嚢や腎、尿管に出来た結石などが観察されることがあり、診断に役立っています。外傷による骨折を疑う場合は、骨のエックス線撮影をします。正面と側面から撮影をするのが基本ですが、詳しく診るために斜め方向や、体を反らして撮影することもあります。
歯の写真(デンタル撮影)のほかに、一度の撮影で、歯を含めた歯茎全体の様子が一枚の写真に映し出すことができる、パノラマ撮影という特殊な撮影も行っています。
いずれの撮影も、衣服に付いているものやアクセサリーとして、金属類、プラスチックのようなモノがある場合は、外してもらうことがあります。これは、エックス線写真にこれらのモノが写ってしまうと、診断に差し支えるためです。胸部や腹部のエックス線写真を撮影するときは、薄手の肌着一枚になってもらいますが、これも衣類の陰をできるだけなくするためです。肌着を着ていない場合は、お申し出ください。当院では、検査着を用意しています。
移動型エックス線撮影装置は、 入院中の患者さんでエックス線撮影室まで移動が困難な方、手術中や手術後や感染症などで部屋からの移動できない方、救急外来で緊急の写真撮影が必要な方に対してベッド上で胸やお腹などの写真撮影に使われています。
当院にはICU・病棟用に2台、手術室に1台、NICU(新生児集中治療室)に1台の計4台あります。
「被ばくは大丈夫なの?」という質問をいただきます。ポータブル撮影の場合、装置から2m離れていれば問題ありません。もちろん2m離れていてもおよそ0.1~0.15マイクロシーベルトほど被ばくします。
通常、人が一日に受ける自然放射線(宇宙線や大地からでている放射線)は約7マイクロシーベルトですので、この線量は非常に少ないことがわかります。少ないとはいえ被ばく線量はゼロではありませんので、撮影する部屋から移動できるような患者さんやお見舞いの方には退出をお願いしています。
骨密度測定はきわめて少ない量のエックス線を使用します。通常は腰椎(腰の骨)と大腿骨(太ももの骨)の2カ所で骨密度計測を行います。検査時間は5分ほどで、装置に仰向けで寝ていただきます。検査中は動かないことが大切です。ご協力お願いします。
骨密度計測は1度の検査だけではなく、定期的に骨密度変化を観察することも必要です。
エックス線骨密度測定装置では、骨折すると生活に支障が出る腰椎・股関節を直接検査します。超音波を使った装置で踵(かかと)などから測定する簡単な方法もありますが、全身の状態を推察するしかできません。
骨密度は20歳をピークに減少します。骨密度というと女性のほうが気にかけていますが、男性も同様に減少します。
マンモグラフィとは、乳房のX線撮影のことです。
より診断しやすい写真を撮るため、圧迫板という薄い板で乳房を挟み、乳房(乳腺)をできるだけ引き伸ばし広げて撮影します。左右片方ずつ上下方向や斜め方向の撮影をします。
また、更新導入した装置は「トモシンセシス撮影」という乳房内断層撮影機能が備わっており、今まで乳腺構造での重なりなどで発見が困難だった小さな病変の検出が可能になりました。
「マンモグラフィは痛いと聞きますが・・・。」
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エックス線テレビ装置では、体を透過したエックス線をテレビモニターで、リアルタイムに動画として見ることができます。近年、エックス線テレビ装置を用いた画像は、アナログ(フィルム)系を使用した装置から、出力画像をデジタル化したエックス線画像を得る装置に移行しています。現在では、画像処理・画像保管・画像ネットワーク等のデジタル特有の利点があることから、放射線画像診断に用いられるようになりました。
当院では、エックス線を間欠で出力するパルス透視を用いることで放射線被ばくの低減に配慮した3台のデジタルエックス線透視装置があり、検査内容によって使い分けをしています。
造影剤というエックス線に写りやすい薬を投与して、通常では描出できない臓器などを描出します。
たとえば、
など、そのほかさまざまな診療科でも検査・治療を行っています。
エックス線を使って、体内の情報をデータとして集め、コンピュータで処理することで、体内を画像化して見ることができます。 検査の時間は10~20分程度です。部位によっては息を止めて検査する場合もあります。短い息止め時間で広範囲(約10秒で胸から足元まで)の撮影ができます。 また、造影剤(ヨード製剤)を使用することで、血管や各臓器のより多くの情報を得ることができます。造影剤は腕の静脈から投与します。 |
当院のCT検査は、他の病院と決定的に違うpointが3点あります。
MRIは強力な磁場と電波を使って体の内部の状態を診る検査です。エックス線と比べて骨や空気の影響を受けにくく、脳や血管など柔らかい組織の検査に適しています。
検査中、「ドンドン」「コンコン」という大きな音がしますが、撮像する際に発生する音です。心配いりませんので、動かないで静かに横になっていてください。
通常の検査時間は30分程度です。検査部位や検査目的によっては、撮像回数が増えたり、造影剤を注射する場合がありますので、検査時間が延びることがあります。担当の診療放射線技師におたずねください。
検査室は強い磁場がある管理区域です。安全のために、金属を使った物は全て外していただきます。
次項に該当する方は、検査ができない場合があります。事前に主治医もしくは診療放射線技師にご確認ください。
心臓の状態や心臓の血管の様子を検査、治療することができるエックス線装置です。
検査方法としては、手首または脚の付け根の動脈に針を刺し、カテーテル(血管撮影専用の細い管)を挿入し、そこから直接血管に造影剤(エックス線に映りやすい薬)を注入しながら血管の撮影を行います。
カテーテルを挿入する部位には局所麻酔をするため、検査中は特に痛みはなく、診断に必要な様々な方向から撮影を行います。その後、必要に応じて狭くなった血管を膨らませ、ステントという器具で固定し、再狭窄をしないように治療したりします。
ペースメーカーもこの装置で位置を確認しながら挿入します。
当院では冠動脈CTで撮影されたデータを心臓カテーテル装置に転送し、三次元画像を構築します。検査前に狭くなった血管を確認できるシステムを導入しています。
脳血管や腹部の血管といった様々な部位の微細な血管を描出し、診断や血管内治療を行うことができる装置です。
検査方法としては、手首または脚の付け根の動脈に針を刺し、カテーテル(血管撮影専用の細い管)を挿入します。カテーテルから直接血管に造影剤を注入しながら血管の撮影を行います。
カテーテルを挿入する部位には局所麻酔をするため、検査中は特に痛みはありません(造影剤の影響で撮影部位が熱く感じることがあります)。
当院では動脈瘤や出血部位に対するコイル塞栓術、血管の狭窄を広げるステント拡張術、腫瘍血管の塞栓術などを行っています。検査中に3D撮影を行うことにより、血管の形を把握することができます。また、血流を動態的に観察できる4D撮影が可能です。
撮影データを元に画像処理を行い、病気の診断や治療の参考画像として用いられます。
骨折などの整形手術の際、移動型エックス線透視装置を用いて手術支援を行います。
当院には3台の装置があり、手術をする部位によって装置を使いわけています。また、手術場でも3D撮影が可能であり、高度な手術支援を行っています。
その他にも、ペースメーカー移植術や、血管の血栓除去などの手術の支援も行っています。
脊椎外科手術は、3D画像撮影装置と画像ナビゲーションシステムを使用しています。これにより、術中に3D画像を撮影でき、手術時と同体位のリアルタイム画像情報が得られるため、より正確に脊椎インプラントの挿入など行うことができます。
また、3D画像の情報を用いて手術を進められるため、インプラントの挿入方向・深度を確認し、神経や脊髄へ低侵襲で短時間の治療を可能にします。
血管撮影も可能な透視装置の導入により、非開胸・非開腹の大動脈ステント留置術に対応可能となりました。
ガンマカメラという装置で、放射線(主にガンマ線)をとらえて画像にします。この装置自体から放射線がでるわけではありません。より良い画像を得るために、検出器をなるべく体に近づけて検査しますが、検出面にはセンサーがついていて身体に近づいても一定距離で止まる安全な機構になっています。
核医学検査(RI検査)は、放射性医薬品という薬とガンマカメラを使用して行っています。放射性医薬品を投与(注射など)し、ガンマカメラで放射性医薬品からでる放射線をとらえ、目的の臓器等への取り込み具合を画像化・数値化し評価する検査です。検査の種類により目的の臓器への薬の集まり方に差があるため、投与後すぐの検査もあれば、投与後数時間~数日間を要する検査もあります。
検査は上を向いて寝ているだけのものが多く、検査時間は検査内容にもよりますが数十分程です。検査中は基本的に身体を動かさないでいただきますが、エックス線検査などのように息止めなどあまりはありませんので、検査中も普通に呼吸していただいてかまいません。また、人によっては検出器が身体に近づくことで多少圧迫感を受ける場合もあります。
写真は骨の検査画像で骨シンチ(骨シンチグラム)と呼ばれています。全身の骨に放射性医薬品が集まって写っています。
疑問がありましたら、医師・診療放射線技師にお尋ねください。
当院のリニアックは、高エネルギーエックス線4種類と電子線5種類から任意に選択することができ、病変の深さ・大きさ・形状に合わせた最適な治療方法を提供することができます。
装置の駆動系をはじめ、放射線の量を制御する出力系など全てがデジタル化され、早くて正確な治療ができます。これに加え、完全デジタル化による装置の状態監視機能で、障害の早期発見と故障の予防ができるようになりました。装置の故障による停止時間を少なくでき、放射線治療の休止等スケジュールに与える影響を低減できると考えています。
装置にはエックス線管球と平面検出器が装備されていて、治療直前にエックス線画像を取得することができます。瞬時に画像を解析し治療部位の位置確認を行い、誤差の少ないより正確な治療を提供することができます。
装置に搭載された干渉監視システムにより、患者さんとの衝突を未然に回避することができ、安全に治療を行うことができます。
従来の装置は、複数台のモニターや操作卓に分散されていましたが、コンパクトに統合され機能性も向上しました。さらに、ナビゲーション機能が搭載されたことにより、複雑な治療の操作もスムーズに行われるようになり、治療にかかる時間は大幅に短縮されました。
新しいリニアックは、装置の性能・治療精度・安全性および信頼性がさらに向上しました。
また、装置の操作性・駆動スピードも向上し、早くて正確かつ安全な治療を提供することができます。
当院では、多数の精密計測機器による放射線品質管理を実施し、高精度で安全・安心な放射線治療を受けることができます。
第一種放射線取扱主任者 | 4名 | 検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師 | 2名 |
医学物理士 | 1名 | 磁気共鳴専門技術者 | 2名 |
放射線治療品質管理士 | 3名 | MRI検査技能検定3級 | 1名 |
放射線治療専門放射線技師 | 2名 | X線CT認定技師 | 5名 |
放射線腫瘍学認定技師 | 2名 | X線CT検査技能検定3級 | 3名 |
医療情報技師 | 2名 | Ai認定診療放射線技師 | 1名 |
医療画像情報精度管理士 | 1名 | 放射線機器管理士 | 1名 |
医用画像情報専門技師 | 1名 | 放射線管理士 | 1名 |
臨床実習指導者 | 1名 | 救急撮影認定技師 | 1名 |
日本血管撮影・インターベンション専門診療放射線技師 | 2名 |
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